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webエンジニアのメモ

「アジア カレー大全」を読む。

アジア・カレー大全

アジア・カレー大全

カレーはもちろん好きだし自分でも作るし、ちょっと比較文化論的な考察を期待して借りた一冊。なかなか楽しめた。

インドを取り敢えずの拠点にして、日本や東南アジア一帯の、「香辛料を用いて煮込んだ料理」をまとめてる感じだろうか。南インド北インドの料理文化が全く違うというのはトリビアだったし、(北インドにはナンやタンドリーチキンもないらしいし、逆に南インドではナンを使わない米を主体にしたカレー文化があるらしい。ただ、インドの人には「カレー」という単語は通じないとか)そのことでインド料理屋に求められてしまうメニューの固定化を残念に思った。確かに「一緒にされたくない」という思いはあるよなあ。東南アジアでは料理全般でのココナツミルクの重要性が分かったことも収穫かも。

料理法が伝わる経緯を辿っていくと歴史的な経緯が垣間見えるし、普通のレシピ本を見るより面白かった。本書によると、普通のレシピ本に比べて「1000分の1」に刷数は下がるらしいけど。

個人的にもトマトを加えてみたり香辛料もふんだんに盛り込んでカレーは作っているつもりだけど、なかなか味が定まらないのが難点。カレーも日本人に凄く親しみはあるし、ラーメン評論家的な人(カレーの世界だと、森枝卓司という人が「カレー大王」の異名を取るらしい)がもっと注目集めれば楽しだろうになあと思う。