midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

 noteの「こち亀社会論」が異常に面白いので、なんかこち亀に関する本読んでみたいなーと思って読んでみたのがこちら。

cakes.mu「「こち亀両さんのビジネスをマーケティング的に分析してみた」

「こち亀」の両さんのビジネスをマーケティング的に分析してみた

「こち亀」の両さんのビジネスをマーケティング的に分析してみた

  • 作者:濱畠 太
  • 発売日: 2016/12/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 結果、稀に見る外れ感。すごく面白くなかった。冒頭からして「マーケティングというのは偉い大学の先生からだけでなく、女性や子供からも学ぶことが出来ます。こち亀というマンガのような普段バカにしがちなメディアからも学ぶことが出来るのです」的な感じで、ジェンダー年功序列、色んな差別と偏見てんこ盛りという感じで反吐が出そうだったのだが、内容を読んでみても激烈に薄くてげんなりした。

前提としてこち亀に対する愛がほとんど感じられないし、両さんが手がけたビジネスから無理やりマーケティング用語(よくあるSWOT分析だとか新期性がどうのとか)を結びつけて論じるという新卒サラリーマンが読むような超低レベル。もちろん、マーケティングを支える数学的な理論やIT技術に関する知見は全く出てこず、コトラーとかの引用をありがたがって紹介してる感じ。

まぁ多分、著者的には初学生にリーチするような分かりやすいマーケティング本書きてぇな、とりあえずこち亀を全巻読んでて「こち亀×マーケ」で両クラスターにささるんじゃね?的な浅い考えで一冊書いてみるかみたいな意図だったんだろうなと思われる。こういう本が売れないことを切に願う。

 逆に言えば、noteの「こち亀社会論」は連載を読んでる限り本書の100倍は考察が深くこち亀愛も強くて本物感が強い。早く一冊まとめて読んでみたいものだ。