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「アフリカ少年が日本で育った結果」を読む。

 

まんが アフリカ少年が日本で育った結果

まんが アフリカ少年が日本で育った結果

  • 作者:星野ルネ
  • 発売日: 2018/08/20
  • メディア: 単行本
 

 エッセイマンガが面白くて前から連載を読んでたが、単著は初めて。カメルーンで生まれて多くの時間を日本で暮らしてきた著者ならではの視点で語られる本作は、日本で住むということを相対的に捉えられて面白いのだ。

カメルーンの食生活や学校生活とかも未知の世界で楽しい。カメルーンでは蛇やヤマアラシを食べることは普通だが、タコを食べるのはあり得ない!みたいな日本との食に関する価値観の違いとか。カメルーンでは墓石の上で子供が遊ぶことは全く不自然なことではないが、日本だと多分親に叱られるだろうとか。宗教感が薄くても、そこに宿るもの(お守りとか)に対する価値を感じるかどうかという意識は日本にもあるよね、みたいな話とか。近所の理容室で自分の髪型を扱うのが新人の登竜門的になっていたとか。

特に興味深かったのが言語関連の話。日本語もフランス語も部族語も英語も操る著者が夢を見る時に何語になるの?とか。直近で話してる言葉になりやすいそう。それに、話す言語によって性格が変わる感じは自分にもあるらしい。標準語は礼儀正しい感じ、関西弁だとギャグっぽく、英語だと力強い表現になり、フランス語だと芝居かかった感じになるというのは何かわかる気がした。あと、英語が苦手で始めた英会話のレッスンで、先生から「日本語うまいアフリカ系の生徒」として先生からめっちゃ珍しがられるとか。