midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

 「財務3表一体理解法」を読む。

【増補改訂】 財務3表一体理解法 (朝日新書)

【増補改訂】 財務3表一体理解法 (朝日新書)

  • 作者:國貞克則
  • 発売日: 2016/10/13
  • メディア: 新書
 

 前回読んだこれよりかなり本格的。もっと実践的に会社の決算書を読めるようになれる。なんども改訂している名著らしく、手元に持って折に触れて読み直すのでも良いかも。

timit.hatenablog.com実際のビジネスの現場で起きる出来事によって、財務3表にどのように作られていくかを繋がりを大事に読み進めていく。メモしたのは以下の通り。

・BSの右側にその会社がどのようにお金を集めてきたか、左側に集めてきたお金を何に投資したかを表す。
・PLはその期の正しい利益を計算すること
・商品の在庫は、PLの費用として計上する方法と、商品在庫としてBSの試算に計上する2つの方法がそれぞれ正解となる。
・買掛より売掛の支払いの方が早いケースが多いので、黒字倒産になりやすい。
・人間は財務諸表に出てこない。ノウハウや知財が表せない。
・在庫をつかった粉飾はしやすい。100万の在庫を300万と認識すると200万利益を出すことができる。
・将来支払われるであろう退職金を期間按分して各期の費用として計上するのが退職給付付会計
時価会計とは、金融資産を期末の時価に基づいて評価し直す会計のこと。
・減損会計は固定資産の収益性が低下して固定資産にかけた投資額が回収できない場合に適用される。
・自己株式を取得するというのは、タコがタコ足を食うようなもので、取得額についても制限がある。なぜ買うかというと、ROEを向上させて決算書の見た目を良くするため。
・銀行業はBIS規制によって、自己資本比率が8%以上ないと国際業務が行えず、4%以上ないと国内業務も行えない。りそな銀行は莫大な法人税等調整額をPLに計上してBSの純資産を増やして4%をクリアしようとしたが、監査法人は巨額すぎたので事業計画を承認しなかった。よって、国が資本を入れて4%をクリアしたことで国有化された。
・DESとは。債務と資本を交換する事で、債務を株式化する。債務者からしたら利息や元金返済がされないので何もいいことはないが、株の売却や配当を受けることが出来るので債権放棄するよりはまだマシという。