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 「暁に祈れ」を観る。

暁に祈れ [Blu-ray]

 丸山ゴンザレスが称賛していて、いかにもな感じの映画。イギリス人のボクサーで素行が悪くドラッグで逮捕されたのちにタイの刑務所に収監されて中でもボクシングで活躍するという実話に基づいたお話。映画に出てくる人たちがほとんど実際の囚人でかつロケ地も実際の場所らしく、役でも何でもないゴリゴリのギャング本人という出で立ちで、マジで怖くて迫力たっぷり。収監されて初日で死ぬ囚人もいて、自分が収監されたら生きて出られる気がしない。主人公はあどけない顔してるんだけど、体の作り方とか狂犬のような演技が良かった。全体的にドラマティックな映像効果や音楽、アクション映画のようなカット割りを使わず、ドキュメンタリータッチの抑えたトーンの演出となっておりそれも良かった。ただ、もう少し主人公に関してはドラマを持たせた方が面白くできたような気もする。ボクシングに対する情熱があるのは分かるが、その理由に対する描き方とか、面会に来た父親との関係性とか、いまいち読み取れなかった。トリビアとして、タイでは闘魚という文化があることを知った。