midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

ネオン・デーモン」を観る。

ネオン・デーモン [Blu-ray]

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 エル・ファニングがモデル演じてるというくらいの認識で観てみようか保留という感じだったんだけど、あのニコラス・ウェディング・レフンが監督してると聞いて速攻で観てみた。うん、賛否両論と言うのが良くわかる内容だった。ラストシーンとかもはやギャグになってる。

田舎から出てきたまだ高校生の女子が、自分の可愛さを武器にファッションモデル業界に殴りこんで、デザイナーやら業界関係者にちやほやされてく内に嫌な本性をあらわにしていく、みたいなお話。

ストーリーにリアリティはほとんどない。なぜか主人公が泊まってるモーテルに虎が出てきたりするし、リアリティのラインは最初からある程度ファンタジーな世界として提示されてるので、そこまで肩透かしはない。とはいえ、実際のモデル・ファッション業界で働いてる人が観たら失笑するんじゃないかという位稚拙なストーリーではある。それよりも、監督が描きたかったのは「マルホランド・ドライブ」のような思わせぶりな映像や小道具を乱立させることによる謎かけだったり、「ドライブ」や「オンリーゴッド」でもひと際輝いていた素晴らしい色彩表現による演出自体を描きたかったんだなというのが良くわかる。蛍光色が多くて、ヴェンダース映画の撮影監督やってたロビー・ミュラーの映像っぽい。とにかく脳にこびりつくような印象的なショットが多くて、ストーリー忘れても頭に残るという感じ。