midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「教授のおかしな妄想殺人」を観る。

ウディ・アレン監督。ホアキン・フェニックスエマ・ストーン主演。好きな要素が結構揃ってたけど微妙だった。つまらなくはないけど、薄い。現代のアメリカを舞台に、厭世的な哲学教授が「ある社会悪」をふと耳にしたことをきっかけに、殺人を計画することで生きがいを取り戻すというお話。観ていて似てるなーと思ったのは「青の炎」とか「罪と罰」あたりだろうか。美しい女性に囲まれた独りよがりの正義を振りかざす男が転落する物語。

バードマンよろしく、エマ・ストーンが良い。適度にこまっしゃくれていて美しく、哲学少女を気取ってみるけど実は倫理的で社会的な娘だという。彼女目線でみたら好青年の同年代の彼氏よりも、学生ノリのチャラいホームパーティで急にガチなロシアンルーレットを始めて自分の頭を銃で撃とうとする一回り以上離れたニヒルな哲学教授に惹かれるのもわかるというか。ホアキンもうまい具合に頭は切れるけども不器用でアレなおっさんを演じている。けど、それだけなんだよなぁ。正直、小さな田舎町で裁判官が一人不審な死に方をした位で町の話がその謎解きで持ち切りなんてことにはならないと思うのでストーリーが嘘くさく感じてしまったし、見事にエマが犯人を突き止めてしまうのも興ざめしてしまった。んで、悪いことをした男が報いを受けてちゃんちゃん、というのも全く意外性がなくてなにも引っ掛からなかったというか。ウディ・アレン臭は感じるけども、駄作の部類だと思う。