midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「ボヤージュ・オブ・タイム」を観る。

テレンス・マリックの圧巻の映像美体験。「ツリー・オブ・タイム」でも随所に挟み込まれていた、生命や地球の顕微鏡レベルのミクロから衛星中継レベルのマクロまでの壮大な映像の延長線にある作品。この映像にブラッド・ピットケイト・ブランシェットがナレーション(というかポエム)を充てていく。

評価がイマイチなのは、やはり物語性が薄いところだろう。ポエムもメッセージ性が薄く、何となく雰囲気だけしか掴めない感じはある。映像美だけだったらナショナル・ジオグラフィックのドキュメンタリー映像の方がいいという意見も分かる。けど、この作品は擁護したい。テレンス・マリックが「物語」から解放されて、数十年撮りたかったであろう、凝縮した結晶のような「映像」としての表現を味わうことが出来るんじゃないかと思う。ただ、仕方ないとは言えあまりCGは使ってほしくなかったかなというのが正直なところ。「天国の日々」で奇跡のような美しい夕焼けを全てマジックアワーで撮った人なんだし。