midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「ロジ・コミックス」を読む。

めちゃくちゃ面白かった。タイトル通りラッセルを軸に論理哲学について著名な論理学者・数学者たちの対話を通じて面白さを学べる内容なのだが、教科書臭くもなく、ただの著名人を適当に登場させてみたみたいな薄っぺらい漫画でもなく、論理哲学に真摯に向き合い、その面白さをマンガで表現している。表紙のラッセルがドミノ倒ししているような絵を使った表現も上手い。絵もはっきりしたコントラストで美しく、かつ見やすい。ラッセルやゲーデルヴィトゲンシュタインなどと一緒に数学を支える基盤の脆弱性パラドックスについて知り、言語を使ってどう論理を表現できるかというような苦闘を体験できる。彼らについては名前は知っているけどどんな業績があるのかはほとんど理解でていなかったのだが読んでいて止まらなくなるくらいのめり込んでしまい、その仕事ぶりについてもっと深掘りしたくなり読書リストがどんどん増えた。ノイマンチューリングの仕事との関連があることも知らなかったので、プログラミングやアルゴリズムといった領域との関連で言うと仕事にも若干繋がるので一石二鳥感もあった。

谷口ジローの「坊ちゃんの時代」を思い出す良作。

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