midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「だれも知らないイスラエル:「究極の移民国家」を生きる」を読む。

すごく面白かった。「究極の移民国家」というとアメリカが思い浮かびがちだが、国としてのイスラエルの歴史以前の様々な宗教や大陸の交流地点でもあるイスラエルという国の文化や生活について本書を読むまでかなり無知だったし、確かに究極の移民国家かもとと思えた。

グラフィック・ノベル部分だけを期待して読もうと思ってた自分からすると解説や裏話が長いなと思わないでもなかったが、その分著者の熱い思いが伝わってイスラエルに興味を持つことが出来たし、たくさんのグラフィック・ノベルのアーティストを知ることが出来た。作品自体も血生臭い戦争とか重い歴史を語るといったものではなく、イスラエルで生活する普通の一般人の小さな感情の機微を描いた静かものが多くて色々と余韻に浸れる良作が多かった。ただ、本書に収められた作品は短編やダイジェスト版のようなものが多いので、本書を軸に他の作品も読もうと思う。