midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「夜明けの図書館」を読む。

 

すごく良かった。地方の図書館で司書として働く主人公が、利用者から寄せられる様々なリファレンス業務に対応するお話。若干恋愛要素に発展しそうな部分もあるのだが、基本ブレずに「お仕事漫画」なので図書館に関わる仕事をしたい人はぜひ読むべきだと思う。

図書館や働く人たちの裏側が垣間見れて、日頃から行く図書館がより立体的に見れる感じがあった。ドキュメンタリー映画の「ニューヨーク公共図書館」や、図書館で働く「ハルモヤさん」を思い出しつつ読んだ。

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基本は一話完結の謎解きっぽい仕立てなのだが、利用者が病気を持っていたり子供だったり障害を持っていたり外国にルーツのある人だったり様々な立場の人たちで、著者が丁寧に取材した中で生まれたエピソードなんだなと思ってなかなかにリアル。家族や友達など身近な人に相談するようなものでもなく、専門機関へのアクセスがなかったり聞き方が分からない場合などの漠然とした「知」にアクセスする場として図書館が機能してるんだなということを改めて知る。

利用者も様々であれば職員や関係者も様々で、元小学校校長の館長、市の公務員、正規、非正規の司書、地域の郷土史家、弁理士といった専門家など。限られた予算の中で良いサービスを提供できるように日々仕事してる様を見て元気をもらえた。と同時に、今まで知らなかった図書館の利用の仕方を知る機会にもなれたので、もっと積極的に図書館を活用していきたいと感じた。