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 「グローリー/明日への行進」を観る。

グローリー/明日への行進 [DVD]

 キング牧師の伝記映画。今年読んだ「MARCH」の主人公であるジョン・ルイス議員も登場する、公民権運動時代の行進を軸に描いたもの。実際に当時の運動関係者から見ても大きな脚色はないらしく、公正な映画として観ることが出来そう。

timit.hatenablog.comキング牧師については高潔な人物であると同時にセックス・スキャンダルの噂も知っていたのでその辺りをどう描くんだろうと思っていたのだが、当時のＦＢＩが国家に対して攻撃的な人物をマークしており、脅迫するために半ば嵌められていたのかな、という感じの描写だった。また、運動論としてガンジーの影響を強く受けていたことは勿論しっていたが、ガンジー同様いかに社会に対して自分たちの主張を実現できるか策略を持って臨んでいたこともよく分かった。当時の大統領ジョンソンとの駆け引きだったり、当時出たてのメディアであるテレビをうまく使って、無抵抗の市民の行進を暴力で鎮圧したアラバマ州セルマの保安官の姿を全国に広めたことは善良なアメリカ人から見ても衝撃的だったことだろう。ちなみに、やたら顔が似た俳優を使ってマルコムＸとの確執についても描いている。残虐な描写で胸糞悪くなる場面も数々あるが、現代に生きる人間としてきちんとした知識をつけなきゃなと改めて思った。