midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「バーのマスターは、「おかわり」をすすめない」を読む。

著者のことは音楽関係で前から一方的に知っていて、一度店にも行ってみようかなと思いつつ、「bar bossa」はお一人様の来店NGなので行けてない。いくつか著作があることも知っていたが、知りあいが本書を編集をしていることもあって読んでみた。さらっと1時間くらいで読めるライトなエッセイ風だけど面白かった。たしかにこれ読むと飲食店やりたくなっちゃうよなーと思う。

特にメモもせずざっくり読んだんだけど、心に残ったフレーズをいくつか。「最初はレコード屋やろうかと思ったけど、レコード屋は『行って何も買わなくても楽しめる』が、飲食店は『行って何かを頼まないと楽しめない』ということ」というようなフレーズ(正確な引用ではない)。確かにそうだよなーと思う。音楽スキだし、新しく出来たレコード屋って行ってみるんだけど、いざ行っても買わないで「ふーん、こんな品揃えなんだ」で終わってしまうことって以外とある気がする。服屋とかもそうだし。そういう点で飲食店は確かに有利だなーと改めて思った。あ、でも本書で出てくるけど、海外だと、飲食店に入って「just looking」で帰る人もいるらしい。それはそれで面白い。

あと、「やりたいことだけをやって、それをお金に換えて、うまくこの人生を切り抜けよう。逃げ切ろう」というフレーズも気にいった。ほんとそう。今の仕事も嫌で嫌でたまらないわけじゃないんだけど、楽しくてたまらないわけじゃなくて、一応食っていけるからやってるというのは否めない。本書とかを読んで、もっと足を踏み出せば面白い社会との関わり方があるのかなーと思うと心が揺れてしまう。

あとは他にも、プロ目線でのいい飲食店の見分け方とか(実際の店舗紹介もあり)、バーでの上手なふるまい方とか、飲食店をやっているけどうまく行かない人、やってみたい人へのアドバイスとか色んな点で楽しめる。色んな人にお勧めできる一冊。