対比が面白いので2冊まとめて。
「Wassup!NYC ニューヨークヒップホップガイド」と「ブルックリン散歩 BROOKLYN BOOK」を読む。
Wassup! NYC_ニューヨークヒップホップガイド (音楽と文化を旅するガイドブック)
- 作者: 水谷光孝,$HOW5
- 出版社/メーカー: トランスワールドジャパン
- 発売日: 2015/12/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
- 作者: 上野朝子
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2015/09/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
NY、特にブルックリン辺り行きたい熱がかなり高まっていて読んだ本。前者はタイトル通り、ブロンクス、マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、スタテンアイランドのヒップホップにちなんだ名所を次々に紹介していく本。観光名所とほとんど関連がないのが面白く、色んなCDのジャケの背景となった場所や、映画「ドゥ・ザ・ライト・シング」の舞台となった場所や、JAY-Zの故郷である悪名高い「マーシー団地」とかスリルとワクワクに満ちたホットスポットがたくさん載っており、NY行けたら持っていきたいなーと思う。いちいち治安の危険度を5段階評価してるのも参考になる。レコード屋や服屋も寄ってみたいし、アメリカ感十分なカロリーと添加物たっぷりって感じのB系B級グルメを抑えているところも良い。
後者は全く逆。著者の年齢や経歴が分からんけど、NYに住んで8年になるらしいハイソなおばさん。購買層が全く違うだろうから当たり前っちゃ当たり前だけど、同じNYなのにこんなに景色が違うかと思うと面白い。本書に頻出するワードは「有機栽培の野菜」「オーガニック」「ナチュラル」「ヴィンテージのテキスタイル」とかそんなん。頭の中お花畑というか、毎日お洒落なモノやコトに囲まれて生きていけて良かったねー、という感じ。写真に写る人も木漏れ日のあるカフェとかにたたずむ白人ばかり。汚い言葉が並ぶグラフィティのある壁とか、原色バリバリでどぎつい恰好に入れ墨いれた黒人みたいなノイズみたいな情報は一切が排除されて、ホントにつまらない本になり果ててある。てゆうか、ブルックリンだって治安の悪いところも結構あるだろうし、こんな本読んでイメージ膨らませてアホな日本人が来ちゃったら大変な目に合うと思うんだけど…。せめてもっと治安のことを書くとか、ブルックリンが歴史的、文化的にどんな街なのかとか書いた方が現地のレポートとしても奥行きが出ていいと思うんだけど、そういう情報も一切なし。ただひたすらお洒落なお洋服屋さんとレストランだけ。こんなんでお金貰って優雅な生活できるなんて憧れだなー(白目)。