midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ」を観る。

Only Lovers Left Alive

Only Lovers Left Alive

早稲田松竹にて。面白かったけど、どちらかというと一緒に観た「オンリー・ゴッド」の方が面白かったかなぁ。本作は、現代を生きるヴァンパイアたちの日常生活を描いた物語。モロッコアメリカのデトロイトを舞台にしていて、デトロイトの荒廃した風景は当地の音楽が好きな身としては興味深かった。何気に、ヴァンパイア夫婦がドライブしながら、「ジャック・ホワイトはそこの家で生まれたんだよ」とか言ってたり。ジャームッシュ作品らしく、音楽はすごく良かった。色々な曲が使われていたけど、ラストシーンの近くで物語の筋とはあまり関係なしに挟み込まれるライブシーンがあるんだけど、それが良かった。レバノンの女性シンガー、ヤスミン・ハムダンという人が歌っているらしい。ちょっと物憂げで神秘的な歌世界に引き込まれた。

ちょっと不思議だったのは、ヴァンパイアたちはどうやって食い扶持を得てるのかなぁと言うこと。数百年生きている彼らの知識や能力は大いに金になるだろうから、物語が始まる現代以前にたんまり貯蓄があって、今は不労所得だけで生きてます、みたいな感じもあるし、主人公のヴァンパイアは正体がバレないようにしながら音楽産業に生きてるみたいだし、現代でもそれなりに仕事はしているみたいだ。彼らのお財布事情が描かれたらもっと親近感を得られたような気がする。そうでなくても、彼らは普通に車も運転できるし、現代の音楽を聴き現代の服を着て、飛行機の予約をしてモロッコからデトロイトまで出てこれるような「普通の」生活能力がある点は描写されてるんだけど。