midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

藤子・F・不二雄氏の「異色短編集」を読む。

 

大学生の頃に「ミノタウロスの皿」と「気楽に殺ろうよ」は買って今も手元にあるのだが、そういえば他のシリーズ読んだことなかったなと思って読んでみた。やはり面白かった。人間や社会を一歩退いた視点で捉えた違和感をシンプルで分かりやすい絵と端正なストーリーで綴る。ブラックな展開も多くて、星新一の短編とか「世にも奇妙な物語」を見る時のゾッとする感じがクセになる。

特に面白かったのは「ある日…」「箱舟はいっぱい」「どことなくなんとなく」「カンビュセスの籤」といった終末物。今でも脅威が無くなった訳ではないけど、当時は本当にいつ世界がふっと消えてもおかしくない、みたいな空気感があったということを感じさせる。