midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

梅原大吾「世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」勝ち続ける意志力」を読む。

ちょっと前から週刊GEORGIAでこの人の自伝マンガが連載されており、気になって読んでみた。まぁまぁ面白いけど、普通の自己啓発本と一緒で、「うんうん、そうだよね」と共感しながら読むだけで特に新しい発見はなかった。スト2を始めとするカプコンの格ゲーで無類の強さを誇る日本初のプロゲーマーによる、まさしく「勝ち続ける意志力」についてまとめた単著。ゲームというと立派な大人の方は鼻白む向きもあるかもしれないが、割とどんな分野のプロにも通じるように書けている。

勝つための努力と勝ち続けるための努力を明確に分けており、勝つための努力では勝ち続けることができないとまで言う。要するに日々の研鑽が自身や技術を確かなものにするんだから、怠けず取り組みなさいよ、という。特に、努力は量より質を重視し、決して頭を使わずにガムシャラに努力してはダメだよ、きちんと頭を使わないと失敗するよということを自分の失敗談を通して語ったりする。さらに、自分の場合はゲームという特殊で冷笑されがちな分野が得意だったので、なかなか社会に対する自信は持てず、失敗ばかりし続けていたけど、ゲームを通じて意志力をつけることができたし、それだけ自分を夢中にすることが出来たゲームに感謝しています、というような内容だ。

確かに勝ち負けがはっきりしている世界はそういう意味で面白いなーと思った。俺が好きな音楽や映画やなんやらってただの娯楽だし、負けないように研鑽するものではない。だからこそこんな怠け者に育ったのかもしれないけど、こういう求道者というかアスリートのような精神は素直に羨ましいなーと思う。本書にも語られてたけど、せめて一日一日何か発見できるよう、成長できるように心がけたいですな。