midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

 「地球星人」を読む。

地球星人

地球星人

 

 久々に小説読んで気がする。去年の話題作が図書館で借りれたので一気読み。著者は「コンビニ人間」でちょっと興味を持っていた村田氏。主人公たちが完全に自分世代というのもあって共感してしまったし、思ってたより面白かった。

現代の日本を舞台に、生きにくさを抱えた青年たちが人間であることをある種超越して宇宙人として生きていくというお話。三島由紀夫作品でも結構好きな「美しい星」的な宇宙人ものを読みながら予想してたんだけど、全然違った。終始ねちねちした虐待や性描写やグロ描写があるのでちょっと読む人を選ぶかも。

ラストまでの展開は予想してなかったというのが大きくてちょっと驚いた。主人公たちは地球星人として地に足つけて生き直すのかと思いきや、超越してしまった。舞台は長野の山奥という設定なんだが、風景描写とグロ描写が日常的に繋がっててなかなかファンタジックなラストで面白かった。