midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

ベイビー・ドライバー」を観る。

多分初めてだと思う、飯田橋ギンレイホールにて。これも周囲の人が絶賛していて結構期待値高かったんだけど、思ったよりは楽しめなかった。エドガー・ライト監督。強い耳鳴りに悩まされる若き天才ドライバーでベイビーという名の青年は、銀行強盗などの逃がし屋として働きながら糊口をしのいでいたが、恋人が出来たことから裏稼業を卒業しようと奮闘する、というお話。

アクションと音楽を楽しむという意味ではめちゃくちゃ成功している。音楽を先に決めてから脚本を書いたという作り通り、動きと音のマッチングは非常に完成度高く、興奮する。カーアクションもレベル高いし、役者陣の迫力ある演技も素晴らしい。けど、全体的にポップで軽すぎるというか、深みを感じなかった。まぁ。そういうのを求める映画じゃないというは承知だけど、例えば本作と比較されてるらしい「マッド・マックス」の最新作とかは、映画にとって根源的な「アクション(動き)」のみで人を楽しませるという美学に基づいて口うるさい難解な思想映画よりよっぽど崇高で哲学的だったと思うけど、ちょっと本作は嘘くささというかチープさを感じてしまった。ベイビーはなぜあんなに運転がうまいのかとか最後まで良くわからんし、凶悪な犯罪者たちも結局なぜ犯罪稼業で生きているのか語られないから深みを感じない。

あんまりかしこまらずに、酒でも飲みながら気楽に観るのが面白いかも知れない。