midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「お嬢さん」を観る。

前評判通り、今年の映画では今のところベスト。タグをつけるとしたらエロ、暴力、騙しあい、レズ、児童虐待、拷問、日韓、歴史物とかそんなところか。全ての要素が過剰で章ごとに区切る感じとかは園子温地獄でなぜ悪い」とか「愛のむき出し」に通じるし、実際それらの作品に匹敵するほど面白い。10歳にも満たない女の子が片言の日本度で「ちんこ」とか「まんこ」とか言わせる作品なんてそうそう無いよ!原作の舞台はイギリスらしいけど、日本統治時代の韓国で全く違和感ない。お金持ちのお嬢さんを利用して成り上がろうとする詐欺師と貧しいスリ女とお嬢さんと虐待親父(正確には叔父)の騙しあい物語。3時間近い大作。ネタバレは厳禁。

全部で3章に別れてるんだけど、先が読めない。章ごとにどんでん返しがあるというか、一章が終わった段階で、え?ってなるし、原作がそうなのかも知れないけど物語に引き込む力が凄い。それでいて、思い返してみると意外とカギになるような描写が散りばめられてたり、見せ方が上手い。しめ縄?みたいなアイテムとか。

お嬢さんとスリ娘のエロシーンとか貴族の前での官能小説朗読シーンとか見どころはたくさんなんだけど、個人的には詐欺師のラストが凄くよかった。激しい拷問と全力で変態な親父の尋問も面白いんだけど、小道具としてのタバコをこんなかっこよく使えた映画は今までないんでは?この詐欺師、成り上がり思考が強いだけであんまり悪くないのも憎めない。貴族としての体裁を整えるために語学や教養も身につけてたりするも、静物画を描くときにモデル?の桃を食べちゃったり(劇場でも笑い起きてた)、セックス自慢しようとしたり肝心なところがちょっと抜けてる感じとか可愛い。