midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

アイアムアヒーロー」を見る。

マンガ原作ものでアイドル女優的なキャスティングなど資本の匂いがプンプンしていて正直あんまり期待してなかったけどそこそこ楽しめた。勿論、ゾンビ映画としてのアクションはともかく原作の英雄のキモさとか「性欲処理班」みたいな言葉みたいなエグイ・生臭い描写はほとんど触れておらず、爽やかなアクションものとしての楽しさなんだが。大泉洋も作風に合わせてなのか自分の持ち味なのかコミカルさに重きを置いた英雄のキャラを寄せていて、それが良く作用しているように思えた。うだつの上がらないマンガ家アシスタントの日常をゆっくりと「ZQN」というゾンビが侵食していくお話。原作が完結していないので、ゾンビ化の謎も対処法もわからないまま当然のように中途半端な終わり方をするのが残念。

印象的だったのは、大泉洋がアシスタント先から富士山に向かうまでの、街に少しずつゾンビが溢れてきてうろたえる長間わしのシーン。閑静な住宅街に突然家から飛び出してくるゾンビや突然空から降ってくるゾンビ、それを携帯の写メに撮るのんきな学生や交差点の真ん中で衝突する車など、日常が壊れていく場面はとても生々しくて迫力がある。まぁ、思わず乗り込んだタクシーに有村架純のような美少女が一緒になる可能性は限りなく薄いとは思うが…。

他、俳優で言うと久しぶりに見た吉沢悠は小さなコミュニティのボスで妙な威圧感というか不気味な怖さを出していて良かった。長澤まさみも原作通りタバコの吸い方が様になるいい感じの地方のヤンキーみたいで蓮っ葉感があって良かった。