midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

 「ヴィオレッタ」を観る。

ヴィオレッタ [DVD]

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 ロリ映画として有名な本作。母娘の愛憎が衝突する、監督自身の自伝的な話。面白いんだけど、ちょっと散漫な印象だった。ざっくり言うとハリウッド的じゃない、話の筋に直接関係のないエピソードが散りばめてて「あのシーンは何の意味が?」みたいな感じ。お母さんが芸術(かつ権威)至上主義的で生活を犠牲にして芸術や芸術家コミュニティに全力で奉仕する可愛そうな人、というのは分かるんだけど、ヴィオレッタ本人は何がしたいのか良くわからなくて、「思春期で情緒不安定なんで」という劇中のセリフがそのまま当てはまってしまう無鉄砲ぶり。煽情的なイメージで売り出されるのを嫌う割りに自分のファッションもめちゃくちゃ煽情的だし、大切に育ててくれた信心深い曾祖母を自身も大切にしてるのかと思いきや、めちゃくちゃ不道徳な犯罪を犯していくし。自分なりのルールがあるんだろうけどその違いが旗目には良くわからんかったというのが正直なところで、嫌いながら似てしまう母娘という姿を描きたかったのか。

終始、もしこういう子が身近にいたら大人としてどういうサポートが出来るかというシミュレーションを自然としながら観てたんだけど、接し方が分からんかった。子供とはいえなるべく自主性は尊重してあげたいけど、まだ十分な判断力がない子供でもあるというパターナリズムの問題。なるべく公教育や友人との繋がりを大事にしてほしいなぁと思いつつも、本人が学校に行きたがらず酒やドラッグが身近な世界に住みたがってるというね。