midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「ラーメン dictionary」を読む。

ラーメンに関するムックは日本で腐るほど出てるけど、本書は石神プレゼンツによる日本のラーメン史を彩る名店の数々や、ラーメンの出汁の種類による分類(特に、新興素材として、かつ石神的な興味としても注目を集める貝出汁)や様々な地方の特色あるラーメンについて調理法や可能性を含めて論じる通本。

特に、煮干や貝、海老に鶏などのざっくりした出汁の素材についてどの種別をどの程度用いるとどのように味に作用するか、とか九州の豚骨ベースのラーメンでも県や料理法によってこれだけ変わる(白濁した博多ものと弱火で煮た久留米ものの差とか)みたいなところが興味深く読めた。やはり、こういうテクニカルな本は面白い。

それと逆に、いわゆる数十年続く(大して営業努力もしていない、味音痴な常連客だけで食いつなぐ惰性で続く)老舗の何の工夫もない東京醤油ラーメンの店とかをありがたがる部位も結構な紙幅を割いており、残念に思った。