midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

君の名前で僕を呼んで」を観る。

結構期待していたけど、期待外れ。男性同士の純愛物。似た映画と比べると、「ブロークバック・マウンテン」の切なさや重さに遥かに及ばず、「ムーンライト」や「アデル、ブルーは熱い色」のような社会的背景の描き込みもない、普通に青春時代の一つの恋という感じ。映像はきれいだけどね。

特に萎えたのが終盤。恋愛映画にありがちな障壁が本作ではほとんどないので、するすると二人の恋愛は成就してそれからのイチャイチャが長い。途中で引きのカットになってBGMが大きくなるシーンとかもあり、「あ、そろそろ終わるんだな」と思ってからも延々と無駄としか思えないシーンが続く。普通にひと夏の恋としてまとめていいと思うんだけど、冬まで引っ張るし。マジで30分位は削れる気がする。

一番萎えたのが終盤の、主人公に対する親父のアドバイスの場面。要は同性同士であれ愛しあう経験を出来たのっていいことだよね、という内容なんだけど、監督のメッセージをそのまま代弁しているみたいで薄気味悪い。社会派で左翼的な言動で有名なケン・ローチですら自作の映画内であそこまで直接的な表現はしないと思うくらい露骨。冗長すぎてゲンナリした。