サッカー選手としての彼の功績についてはそれほど詳しくないんだけど、ふと目にしたインタビューとかから知った長友のしなやかな体とかメンタルには前から憧れがあったので(文章にすると何か意味が違ってくるな…)、彼の体作りに関する本を読んで観た。意識高くて良い！
内容は、長友自身が厳選した20の体幹を鍛えることを中心とした運動をレクチャーするもの。部位は特にサッカー選手的なこだわりもなく、全身の運動を補佐するような筋肉の増強を推進してくれる感じがある。目的別に20の中からどれを選んで週に何回実践すると良いか、みたいな点も教えてくれる。紹介されている運動は運動負荷の弱い俺みたいな人間だと、実践すると意外ときついものも多いが、集中してやれば得るものも多いような気がする。
まぁ実践しなけりゃ意味ないんだけど、長友が徹頭徹尾「自分の体と対話する」という姿勢を貫いてるのは信頼できる。昔から不自然に隆起させた筋肉って中世のコルセットとか中国の纏足みたいな歪んだ美意識が生んだ奇形文化だと思ってたんだけど、彼の健全な思考(よりサッカーが上手くなるには)という視点だけに基づいた効率的な体作りは心構えからして好きである。パウンドフォーパウンドと言われた頃のヒョードルがケトルベルくらいしか使わない原始的なトレーニングだけでMMAで最強を誇ってたように、一流のプレイヤーが必ずしもフォトジェニックな肉体を持ってるとは限らないのだ(勿論カッコいい人も大勢いるし、基本長友もカッコいいんだけど)。本書でもチューブも使わず、自重だけで体幹を鍛えて代謝の良い、故障しにくい体作りを推奨しており、今の自分に最も求めていた要素でありためになる。ともすると腹がでっぱりがちなオジサンになりつつあるので、自分の体を研ぎ澄ませてカッコいい男でいたいものである。とりあえず、人生最重量の55キロに達しているので、2か月以内に3キロは痩せよう…。
