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「できごと」を観る。

できごと [DVD]

あんまりおもしろくなかったなぁ。ジョゼフ・ロージーという監督さんがアンチ・ハリウッド的な作風らしくて興味もって見てみたけど、なんというかロベール・ブレッソンに通じる「地味」さがある。確かに俺もサービス精神旺盛で説明過多な物語は好きじゃないし、音と絵で物語を構成するんだという監督の意思もわかるんだけど、大した見せ場もなく淡々と過ぎるていく画面を見ててもうっすらと「退屈」感が出てくる。確かにピリピリ緊迫感あるタイトな修羅場な場面もあるんだけど、やってることは有閑インテリ金持ちたちの不倫ごっこだし、あまりハマれず。

見どころはおっさんたちを惑わす女子大生を演じるジャクリーヌ・ササールという女優さん。映画の冒頭で、主人公の哲学教授のおっさんが身体を舐めるように見回すカットがあって(まさに「ゴクリ」という感じ)ちょっと面白いんだけど、納得の美しさ。何考えてんだかよくわからないところも魅力的。