midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

さあ帰ろう、ペダルをこいで」を観る。

良くも悪くもゆるーい映画。見たからといって何かに役に立つことがないのは勿論、深く心を打たれたり、大笑いしたり涙することもない。交通事故で記憶を無くした青年とバックギャモンが得意な祖父の二人による、人生やり直し映画。後半ロードムービーになって、ドイツからブルガリアにかけて自転車で帰る間の綺麗な景色が見もの。

演出面でうまいなーと思ったのが、主人公が記憶を取り戻すきっかけになるシーン。故郷ブルガリアを離れてイタリアに難民として亡命先を探していた時期に手に入れたミニカーに十数年ぶりに触れることによって、自分が事故に巻き込まれた時の記憶が蘇り、両親の顔を思いだして涙する、というシーンは良かった。「あ、ミニカー伏線だったんだ」という。あと、バックギャモンが人生のメタファーにもなっていてストーリー的にも重要なんだけど、ルールも全く知らなくて、それが逆に新鮮で面白かった。世界ではチェス並に普及していて、日本にもプロがいるのね。サイコロに左右されるところとか麻雀に近いのかなぁと思った。