midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

戦争のはらわた?Cross of Iron? [DVD]

戦争のはらわた?Cross of Iron? [DVD]

なんというか、もっとペキンパーのスローモーション使いまくったスペクタクルで壮大な物語かと思ってたんだけどそうでもなかった。基本はやなフランス野郎と実直なジェームズ・コバーンの対立な訳ね。あと顔汚れて人物の判別がし辛いし誰が誰の部下なのかとか途中でわかんなくなった。確かに痛々しいシーンは多いんだけど、プライベートライアン地獄の黙示録とかの方がすごかったような気がする。そして物語としてのまとまりならスターリングラードとかの方が良くも悪くも綺麗にまとまってたような…(才能ある主人公と裏切る友達とヒロインとライバルみたいな)。なんというか、「戦争もの」って何を描くのか難しい気がする。日常とは違う秩序や規律の空間の中で起こる人間の行動を描くっていうもんなんだろうけど、今まですごい面白いと思えた映画がなかった気がする。そういや最近見た中だとフランドルなんてのもあったね。あ、忘れちゃいけないフルメタルジャケットとか。でもこれも前半はともかく面白く見れたわけじゃなかったしなー。あ、あとパールハーバーとかね。多少「反戦」みたいな道徳的な要請もあって世界大戦を題材にした作品は今後も定期的に製作されるだろうけど(ドイツ側の視点に立ってるのは面白いね)もうちょい違った切り取り方とかないかなーと思った。

無能力批評―労働と生存のエチカ

無能力批評―労働と生存のエチカ

相変わらず熱い文章書いてる。色んなとこに書いた原稿をつなぎ合わせて編んだためかかなり内容にまとまりないんだけどそれぞれの章はそれなりに楽しく読めた。でも気がつくとこの人何がいいたいんだっけ?ってなるんだよね。あと相変わらず博識すぎてフリーターには全く読めない(載ってる媒体からして読まんだろうが)。結局これだけの文化資本があるから彼は自身が嫌ってる学者先生とかインテリにしか読まれない(介護職やっててどうやってこんな読書時間・本代確保してんだ?)。自分が生きるため思考の足跡を何とか金にしていて、彼自身それで充分だというような発言もしていたけど何か違和があるんだよなー。潔癖すぎるというか…。どんな問題に対しても底の底まで落ちて思考する地点を探ってて、それをしてない勝ち組どもに虫唾が走るということだが、負け組でも勝ち組でも恐らく自分の抱える色んな違和に留保して生きなきゃいけないわけで。怠慢というよりは自然なんじゃないだろうか。そういっちゃうのは簡単だが…って続くんだろうけどさ。