midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

 「Guava Island」を観る。

 リアーナとドナルド・グローバー主演。監督は「this is america」のヒロ・ムライであり、本作中にも同曲が流れるため、MVの延長のような物語となっている。世界の真ん中に位置する南国の島を舞台に、ラジオ番組を持つミュージシャンのドナルドと彼を支えるリアーナが島民に楽しんでもらうべく音楽フェスを企画するも、島を牛耳る悪い工場の社長に「娯楽よりも労働を!」的な感じで反対され、何とかフェス開催のために奮闘するというお話。一時間くらいでサクッと鑑賞可能。

時代背景ははっきりしないけど、ラジオが島民の娯楽の中心となっており20世紀中ごろくらいと思われる。撮影はキューバでやってたらしいけど、とにかく気持ち良い景色と解放的な音楽が鳴り響いて軽い旅行気分になれる。スティールパンのコロコロとした可愛い音、青い海に燦々と照りつける太陽、島民のまぶしい笑顔、どれも最高。

作品のテーマ的には古臭いくらいストレートな資本主義批判なんだけど、資本主義の中で自由に生きる生き方もあるよね?と問いかけて見たくもなる。悪役の社長もこれでもかってくらいカリカチュアされた資本家という感じだけど、彼の正義も作品内で示してあげたほうがより多面的で面白くなったんじゃないかなとは思う。

主演の二人はとても良かった。ドナルドは演技に歌に見せ場を発揮してて、本当にタレントな人だなーと感心したし、リアーナは割と現実的・クールでタフな女性を演じていて好感持った。リアーナの歌も聴きたかったなぁという想いはファンとしてはあるが、残念ながら歌シーンなし。でも、ラストシーンの青い衣装に身を包んで発したセリフはめちゃカッコよかったので満足。