midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」を観る。

これもすごくアメリカ的なエンターテイメント・サスペンス作品という感じで良かった。スティーブン・スピルバーグがトランプ政権の現在なるべく急ぎで公開したい、という思いのもとで制作されたという、史実を基にした政府と報道機関の戦いを描いた作品。ワシントンポストの編集長をトム・ハンクス、社長をメリル・ストリープが演じており、安定感抜群で最後まで手に汗握る展開となっており楽しめた。ラストシーンも「そうきたか!」という意外性と同時に納得感もあって印象に残るラストとなった。

個人的には、アメリカのメディア事情が整理できたのも学びになった。ワシントン・ポストとニューヨーク・タイムスの関係とか、地方紙と全国紙の関係とか、情報源と報道機関の関係とか、アメリカにおける民主主義の根幹として報道がどのような役割を持つのか、とか。正しく官僚への忖度や報道機関に対しての恫喝で現代の民主主義を失墜させたabegateという不祥事を起こした安倍内閣は観て自らの姿勢を学ぶべき映画でもある。トム・ハンクスが、政府からだけでなく自社の役員や弁護士などステークホルダー皆から「伝統ある会社も、自分の職も捨てるだけだ」と反対されながらも、「報道の自由を守るには報道するしかない」と語った名セリフは覚えておきたい。