- 作者: 菊地成孔
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2010/01/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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去年あたりから菊池成孔の著作は軒並み気になるなあ。「東京大学のアルバート・アイラー」も楽理の分からない人間に向けた20世紀の音楽の動きを、ジャズやブルースなど同じフレーズやテーマを反復する構造を持つダンスミュージックの教科書として楽しめたし。
本書は映像と音楽の関係性(マリアージュ)を軸にゴダールはじめ新旧さまざまな映画とそのスコアについて、書き下ろしや雑誌の連載を織り交ぜて編んだ一冊。
きちんと映像に対する音楽の効果を論じる章も面白かったけど、菊池氏が今撮りたい映画について語っている章が面白かったな。配役も音楽も脚本も全部自分の頭の中では固まっていて、それが割りと読者の頭にも共有しやすく、かつ楽しそうな内容なので、ぜひ撮って欲しいと思わせる出来だ。
音楽が素晴らしい映画トップテンとかも良かった。観たい映画リストがだいぶ増えた。「アメリカの夜」とか「狼たちの午後」とか。
最近だとミュージックマガジンと絶縁宣言したり、DCPRGの新しいアルバム(何とsimi labが参加!)出したりとこちらも目が離せない。今後も要チェキ。