midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

ピンポン (1) (Big spirits comics special)

ピンポン (1) (Big spirits comics special)

最近、身近にあったのにきちんと消化してなかったものが面白い。これもそう。卓球経験者だし映画でも見たけど、ぐっと来るほど面白くは無かった。過剰なくらいヒリヒリした緊張感があって青い春のほうがまだ面白かった覚えがある。でも、夜眠れなくて何気なく取ったこの原作読んでたら、マジで面白いことに気づいた。何で今まで何回も読んだのに気づかなかったんだろう。この面白さって、マンガってメディアじゃないと表現できない。松本大洋の絵って止め絵というかコマの中で静止してて、そのバックに集中線引くような画面構成をするんだと思うんだけど、この緊張感ってやっぱ映像でも文章でも表現できないもんだと思う。コマの重ね方とか画面の切り取り方もジョジョを思わせるようなイメージで面白い。試合中の研ぎ澄まされた濃密な空間が現れてるようなところも上手いし、またペコとスマイルを軸に周囲のキャラの葛藤やぶつかり合って成長していく描写もアツくはないけど読んでてすがすがしい爽快感がある。長さとして5巻でエピソードを過不足無く綺麗に消化してる感じもこのこの人のストーリーテラーとしての技術を感じる。いや、なんとなーく今まで「サブカルでシャレオツ」な感じに素直に認められない自分がいたけど、こんな面白いとはね。花男は以前から結構好きだったんだけど。そういや逆に鉄コン筋クリートは映画が面白くてマンガがどうも…って感じだったけど、今読めばまた違う読み方が出来るのかもしんない。

ZAZEN BOYS

ZAZEN BOYS

次はこれ。ザゼンボーイズも同じような理由でなんとなく認めづらい雰囲気があった。だって聞いてる人の大半はサブカルエリートっていう自覚のある人たちでしょ?向井秀徳っていう何か気難しいアートな人を理解できる私ってすごいんです!っていうのを押してくる人が多かったからはいワロはいワロって受け流してきた感じがあったけど、いや聴いてみてびっくり。すげえかっこいいじゃん。しかも俺の周りはnumber girlが良くてザゼンは段々良くなくなってるっていう評価をしてる人が多いんだけど、俺は全く逆で、ナンバガが一番ぐっと来ない。アルバム単位で聞くとだんだん音数絞ってタイトなファンクに近づいてる印象。メンバー交代が割りとあるみたいだけど、ベースがすっげーかっこいいなー。いや、全体のアンサンブルもいいんだけど、こうやって曲の中でグングン動いてると耳で聴くというより体に直結する。俺の浅くて変な音楽鑑賞経験からして見ると、昔のレッチリに近いものがあると思った。あと54-71とか?ラップするし。でも向井さんってファルセットも出来るんだね。何か安定しない発声がファレルを思わせる。ちゃんと毛嫌いせずに聴かないと分からんもんだね。ザゼン4を聴いてないけど、ぜひ聴きたい。

今日はオリきんっていう池袋のつけめん屋に行った。うーん、これも無難な感じだなぁ。無料で大盛りにしてもそんなに量はないんだけど(要するにこれが並だろ)、麺とかなり鰹節効いたドロドロのスープがからんでまあそこそこおいしい。味玉もまあまあ。良かったのは店員さんが新人なのか初々しいオーダーの取り方でかわいかったことかな。でもまた行くかは微妙。