midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

ルビー・スパークス」を観る。

リトル・ミス・サンシャインが掛け値なしに面白かったので、同監督の本作も観てみる。すごくキュートでポップな作品だけど、リトル・ミス・サンシャインには及ばないかなという感じ。リトル・ミス・サンシャインではしゃべらないエキセントリックな兄貴役を演じてたポール・ダノが本作では突然現れた美女にまごつく童貞臭あふれる作家となっており、上手い役者だなーと感心する。恋人役のゾーイ・カザンも子犬みたいな人懐こい顔立ちで最高にキュートで、しかも本作の脚本も書いてるという才女だ。しかも主演二人はもともとカップルらしい。うらやましい。

物語はジャンプのラブコメ枠の連載前の読み切り作品、みたいな感じで親しみやすいのだが、あんま深みはないしちょっとオタク臭さがあるので万人には向いてないかもしれない。アメリカ映画としては珍しく、直接的な性描写がないのもポイントで、この辺もジャンプっぽい。物語は冴えない作家青年がスランプに陥り、自分の理想の女性について物語を描き始めたらなんと本人が自分の目の前に登場した、というもの。結末に至るまでの筋書も結末も予想できるし、意外性はないんだけど、やはり主演二人の上手さで楽しめる。特に見どころはポール・ダノが彼女のルビーに自分自身の創作だと告げるクライマックスの場面で、ルビーが自分の意思ではなくポール・ダノの意思に従って行動してしまうことに必死に抵抗する、という演技は迫真の演技。