midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「GO!GO!L.A」を観る。

GO! GO! L.A. デラックス版 [DVD]

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面白いは面白いけど、B級臭あるかも。ミカ・カウリスマキ監督作。イギリスの田舎で葬儀屋に勤めていた小説家志望の真面目な青年が、L.Aから旅行していた女優志望の女の子に一目ぼれして、なんと仕事も住まいも投げ打ってついてきてしまう。かなりストーカー気質だけど、純情でストレートな愛情表現に惹かれて結婚してみたまではいいけど、度を超えたジェラシーにより(彼女の仕事相手の男にいちいちケチをつける)あっさり振られてイギリスに帰るも、なぜか女の子の方もちょっと考え直してイギリスで人生やり直しちゃおう、というよくわからん結末に。

アメリカ帰り直後に観たのもあって、やはりL.Aの描写が気になったけど、現地の雰囲気を感じられて楽しめた。文無しの主人公が家賃の安さに惹かれてすっごい治安の悪いとこに引っ越しちゃったり、通りに留めてた車を寄ってたかって近所のガキどもに悪戯されたり、ありそうで良い。女優志望の女の子が怪しげな日本料理屋みたいなとこでバイトしてるのもなんかリアル。全体的に煙がかって寒々としたイギリスに比べて太陽の照り付ける開放感のあるL.Aの描写がうまくて、ちょっとした旅行気分になれるのも良かった。

一番の見どころはビンセント・ギャロ。完全に主役を食っちゃってるというか(だってジャケだってギャロが正面だし)、これまた怪しげな金持ち相手のプール掃除とかバンドとかやってる男なんだが、ひたすら情けない・ダサい主人公と比べてファッション・風貌を含めてすごくクール。右も左もわからない主人公に借家を紹介したりして、カモにしようとしてるのかと思いきや、意外と友達扱いしていて可愛いところもナイス。