midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

「マンガ好きのためのマンガ家インタビュー集」を読む。

たぶん今年知った漫画家で一番面白いと思ったのが石黒正数氏。「天国大魔境」がきっかけだけど、他の作品も読んでみたら軒並み面白くてどんな人なのか知りたいなと思って、石黒氏以外にも好きな作家がたくさん収録されてる本インタビューを読んでみた。

石黒氏は作品から感じる人柄そのままだなぁという感じ。日常ものとかコメディっぽい作品の中に異様に計算された筋回しや展開があるけど、連載開始時はきっちり決めてなかった世界観の中で色々と試行錯誤しながらアイデアを出していくみたいな創作過程を聞いてなるほどなぁと思ったり。

意外だったのは石川雅之氏や弐瓶勉氏など、ゴリゴリにSFっぽい理系っぽい作家が、作品の中でベースになるような専門的な教育や学習、漫画体験をしてないということ。弐瓶氏は建築の素養があるそうだが、それだけではBLAME!みたいなハードな近未来SFは描けないと思うし、石川氏はてっきり農大出身なのかと思ったら全然違くて土木作業員だったらしい。ただ、二人とも思考というか創造力がぶっ飛んでるような感じは受けた。

他にも同人活動からプロ化した作家や、漫画を創作する作業のアウトソーシングや業界の改善に興味が出てきた作家など本当に千差万別で面白かった。