midnight in a perfect world

webエンジニアのメモ

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三体 黒暗森林を読む。

まだ下巻の読み途中ではあるが、上巻と下巻の繋ぎ的な感じなのかなーというのは否めない。人類と三体文明の邂逅の中間として、人類視点でどんな準備をするか、という描写をする小説となっている。ただ、こんなに攻撃的な議論ばかりが人類の意見の代表になるのかな?という感じは読んでいて思った。もちろん民衆レベルでの盛り上がりはあるんだろうけど、あまり外交や和平を唱える勢力にスポットライトが当たらない。もちろん外交の説得力に武力が必要というロジックは分かるが、相手をどうやって屈服させるか、殲滅させるかというのに重きを置き過ぎている感じはするんだよな。面壁者による抑止力としての水爆、という検証もするんだけど、もう少し先に盛り上がる議論があるような気はする。

とは言え、中間的な本作も冬眠だったりテラフォーミングだったりSF的なガジェットに欠かさず読んでいて面白いのは確か。主人公格であり、面壁者でもある情けない羅輯の行動を読んでいて若干イライラするが、乗り越えれば楽しめると思う。